Saturday, March 04, 2006

耳が四つ

今週「耳が四つ」という俳句に2度お目にかかるというちょっと変わった経験をした。一句目は2月28日(火)の有楽町メセナ句会で藤沢市在住のM氏の投句。
「亀鳴くや耳が四つの音楽家」

という俳句。奇想な句、奇天烈な句など何でもありの句会だが、この句やはりちょっと可笑しい。一点も入らないと思ったがわざわざ「天」にとる人がいる。「耳が四つ」に何か特別な意味があるのかといろいろな意見がでたが、よくわからなかった。作者の弁によると、4つの耳は現代の中国国歌を作曲した聶耳(ニエ・アール)(1912~1935)のことで、彼は昭和10年に来日して藤沢市鵠沼海岸で遊泳中に水死したとのこと。享年24歳。
戦後、同市の有志が市内に聶耳記念碑を建てたことを契機に生誕地の昆明市と姉妹都市提携をして友好を深めているとのこと。

二句目は
冷えびえと阿修羅が耳の四つのみ  小澤 實氏(澤) 

この句は角川「俳句」1月号の「新年詠12句」として発表されたものの一句で、この雑誌は正月以来私の枕元にほこりを被っていた。今日、銀座でリコーダーのレッスンの前に少し時間があったので、中央区の京橋図書館へ行き、「俳句」3月号の合評鼎談を読んでいて目にしたもの。評者のひとり、出口善子さん「阿修羅は顔が4つあり、耳が8つあるのが論理的だが、4つのみの発見に虚をつかれた感じ」と発言していた。私は、今週続けて「耳が四つ」の俳句に2回遭遇した不思議に呆然としていた。

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